https://doi.org/10.24546/00200533
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抄録 |
日本産およびアメリカ産肝蛭メタセルカリアを家兎に感染させ,肝蛭寄生分布状況,回収虫体の外部形態,虫卵排出時期,沈降抗体検出時期,血液性状,血清生化学的性状,肝病変について比較検討した。1. 日本産肝蛭感染群では急性症状を呈し,斃死するものが多かった。一方,アメリカ産肝蛭感染群では日本産肝蛭感染群に比べて寄生肝蛭数が多かったのにもかかわらず,ほとんどのものが慢性に経過し,斃死するものが少なかった。2. 肝における肝蛭の寄生部位は,日本産およびアメリカ産肝蛭感染群ともに,総胆管が最も多く,ついで右葉,左葉胆管の順であった。3. 回収肝蛭虫体は,日本産肝蛭がアメリカ産肝蛭に比べて,統計上有意に大型で細長かった。4. 虫卵を初めて検出したのは,日本産肝蛭感染群では感染後70-86日,アメリカ産肝蛭感染群では49-55日であった。日本産肝蛭の胆管内侵入時期はアメリカ産肝蛭よりも遅いことが推察された。5. 沈降抗体の出現時期は,日本産肝蛭感染群では感染後2-4週,アメリカ産肝蛭感染群では3-4週であった。両肝蛭感染群とも,感染後3週に沈降線が出現するものが多く,沈降抗体の出現時期には差異はみられなかった。6. 肝の肉眼的病変は,出血,壊死,結節,膿瘍,結合組織の増生などの実質病変および胆管の拡張,胆管壁の肥厚などの胆管病変,また,左葉の萎縮,右葉の肥大などを,日本産およびアメリカ産肝蛭感染群において認めたが,これらの病変は前者で高度であった。7.血液性状は,赤血球数と血色素量の減少,白血球数および好酸球数の増加を認めた。これら血液性状の変動する時期は,日本産とアメリカ産肝蛭感染群との間にはほとんど差がみられなかった。8. 血清タンパクの性状は,アルブミンの減少とグロブリンの増加を認めた。これら血清タンパク成分の変動する時期は,日本産とアメリカ産肝蛭感染群との間にはほとんど差がみられなかった。9. 血清酵素の性状は,GOTとGPT活性の上昇を認めた。両活性の上昇する時期は,日本産肝蛭感染群はアメリカ産肝蛭感染群に比べると,やや遅かった。総コレステロールと総ビリルビンの上昇は日本産肝蛭感染群でのみ一過性に認められた。10. 日本産肝蛭はアメリカ産肝蛭よりも家兎に与える影響はかなり強いものと考えられた。
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