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https://doi.org/10.24546/0100492584
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2025-04-27
15:02 集計
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0100492584 (fulltext)
pdf
7.62 MB
734
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0100492584
アクセス権
open access
出版タイプ
Version of Record
タイトル
声に含まれる倍音と聞き手が受ける印象の関係性
その他のタイトル
Consideration of Overtones Contained in the Voice and Listeners’ Impressions
著者
著者名
横山, 史織
言語
Japanese (日本語)
収録物名
課題研究優秀論文集
巻(号)
2024
ページ
242-281
出版者
神戸大学附属中等教育学校
刊行日
2025-01
注記
令和6(2024)年度
抄録(自由利用可)
本研究は、声に含まれる倍音と聴衆が抱く印象の関係性を明らかにすることを目的に、聞き手が受ける印象に関するアンケート調査と発話音声によって倍音成分がどのように異なるかの実験を行った。 私はコーラス部に所属しており、コンクールで他校の演奏を聞く機会が多くあった。その際に、同じ課題曲を歌っているのに違う印象を受けることがあり、この原因は何なのか疑問に思い研究を始めるに至った。 はじめに、機械音声における倍音と印象の関係を調べた。3 種類の機械音声を用いて、それぞれの音声について3 つの楽曲を作成し、聴衆がそれぞれの音声・楽曲の組み合わせを聴いた際にどのような印象を抱くかを感情評価尺度を用いたアンケートにより調査した。 「聴衆が抱く印象は、曲よりも声質による影響が大きい」ことが明らかになった。さらに、3 種類の機械音声の持続音をそれぞれフーリエ解析した上で、聴衆が抱いた印象との関係を比較した。その結果、持続音に含まれる整数次倍音と「荘重」印象の相関、非整数次倍音と「親和」「軽さ」印象の相関、13〜16kHz の非整数次倍音と「強さ」印象の相関を見いだした。 次に、人の声でも機械音声と同じように倍音が含まれているのかに着目し、研究の視点を機械音声から実際の人の声に移した。自ら所属するコーラス部員の声を録音し、そのデータをフーリエ解析した。その結果、機械音声と同じような幅の倍音が含まれていることと、合唱経験によって波形の特徴に違いがあることが確認された。 さらに、「人の声の倍音は、発話者の感情によって変わっているのではないか」という仮説のもと、コーラス部部員が喜怒哀の3 つの感情で出した声を録音し、その音声をフーリエ解析した。その結果、感情ごとに違う倍音の特徴がみられることと、合唱経験によって波形の特徴に違いがあることが確認された。 これらのことから、声に含まれる倍音と聞き手が受ける印象には関係があり、聞き手が声の音色を識別して感情を読み取っていることが示唆された。また、発声者の感情によって声に含まれる倍音の分布が変化したことから、発声者が感情によって声の音色を変化させていることが示唆された。
The author is a member of the chorus club where they are consistently encouraged to "Express their emotions. "However, despite singing at the same pitch, it is difficult to know how to infuse varying expressions into one’s voice. The primary aim of this study is to examine how a vocalist's emotions influence the timbre of their voice and how these changes in timbre affect the listener's perception. To address these inquiries, several experiments were conducted. Initially, three machine voices performed three different chorus songs. Subsequently, students from Kobe University Secondary School (KUSS) completed a questionnaire. This survey asked participants, "How do you feel when you listen to songs sung by machine voices?" The findings of these experiments indicate that alterations in the timbre of the voice correspond with changes in the listener's impression. Furthermore, members of the KUSS chorus club vocalized various emotions, including "pleasure," "anger," and "sorrow." Consequently, when expressing "sorrow," the waveform appears flat, whereas expressing "anger" results in a dent in the frequency range of 5000 Hz to 7000 Hz.
キーワード
Overtones
Impression
Voice
Emotion
カテゴリ
課題研究優秀論文集
>
2024号(2025-01)
紀要論文
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資源タイプ
departmental bulletin paper
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