https://doi.org/10.24546/81006578
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抄録 |
本実験は水稲葉分析の研究施行上の基礎資料として, 主稈各部の発育経過を把握するために1955∿58年の4ケ年にわたつて行つたものである。葉分析の目的は主に葉中の化学成分, 即ち葉の質的な面を主題とするのであるが, 一方量的な面(乾物量, 葉面積等)も収量に大きく影響する。本実験の結果は多くの既報と異らないが, 本地域における中晩性品種の一資料たり得る事, 並びに葉面積の実験より葉面積を表す指数を得たので報告する次第である。供試品種は農林37号で, 止葉は第16葉である。(1) 各葉位の活動持続期間は下位葉では概して短く(30日以内), 中位葉で漸次長く(約50日前後)なり, 上位葉では著しく長く(60∿70日), 活動葉の最も多く保持するのは最高分蘗期から幼穂形成期にかけてでその葉数は7であつた。(Fig. 1) (2) 葉身長は第2∿14葉では上位になるに従つて漸次長く, 第14葉を最長として, それより上位葉は再び漸減した。(Fig. 2) (3) 葉身巾は第2∿12葉では漸増し, 第13,14葉はやや巾を減じ, 第15,16葉で再び僅かに増加したが, 第12∿16葉の間では大差なかつた。(Fig. 3)一方, 巾の長さに対する比を見ると第2∿4葉は長さに比し巾広く円味のある葉身で, 以後僅かに細くなる傾向を示し乍ら, 第14葉が最も細く, 第16葉がやや円味を帯びていたが, 第5∿16葉間の差は慨して小さかつた。(Fig. 7) (4) 葉面積の最大は第14葉で第16葉(止葉)はほぼ第11葉と同程度であつた。(Fig. 5) (5) 節間長は上位程長かつた。(Fig. 6) (6) 葉身長(L), 葉身巾(W)及び実測葉面積(S)から葉面積の簡易決定法としてS'=(L×W)×0.7(S' : 算定面積;0.7 : 葉面積指数)を得た。(7) 乾物歩合は先ず葉身において, 第8∿10葉では, 上位ほど%低く, 且つ全体としても%低くかつた。第11∿13葉では全体として%低いが, この場合は上位程%高かつた。第14∿16葉では, 全体として%最も高く, 且つ上位ほど高かつた。葉鞘及び節間においても, %の関係は殆んど葉身の傾向と同じであつたが, 各個々の葉及び節間の生長に伴い%を漸増し, 最高に達して後漸減する傾向は葉身よりも大であつた。(Fig. 9,10,11) (8) 乾物重の最大は, 葉身では第14葉, 葉鞘では第13葉, 節間では第14節間であつた。(Fig. 12,13,14) (9) 主稈一茎当り合計の活動各部の乾物重変化は, 葉身及び葉鞘では出穂期の若干前に最大期があり, 節間は出穂後約1週間後に最大となり, 穂は直線的にその重量を増加した。(Fig. 16.) (10) 以上の結果並びに筆者等の既報を綜合考察して, 本田期における各葉の生理的主要役割を分蘗葉(第8,9,10葉), 幼穂形成並びに節間伸長葉(第11,12,13葉)及び登熟葉(第14,15,16葉)に大別し得ると考える。
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