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Site Specific Dance Performance コウ : コンテンポラリーダンス ニオケル ドウコウ ニ チャクモク シテ

A Study on "Site Specific Dance Performance" : Focusing on the Trend of Contemporary Dance

Japanese (日本語)

神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要

8(1)

141-150

神戸大学大学院人間発達環境学研究科

2014-09

2014-10-28

近年，現代アートの領域において散見される「サイト・スペシフィック（Site Specific）」という言葉。文字通り「場の特殊性」にこだわった創作・発表が，美術・演劇・ダンスなど，ジャンル横断的に展開されている。コンテンポラリーダンスにおいては，『Borrowed Landscape - Yokohama（横浜借景）』（2011～）や『Dance in Building』（2011～）など，様々な試みが行われているが，筆者が2009年より取り組んでいる『Site Specific Dance Performance』シリーズは，その先駆的な試みとして位置づけられる。本論では，日本のコンテンポラリーダンスにおける昨今の動向とともに，過去3回実施した『GATE』（2009），『KIRA』（2011），『春の祭典』（2013）についての報告・考察を行う。コンテンポラリーダンスは，一般に「同時代のダンス」「既存のジャンルに回収されない新しい舞踊の総称」と捉えられるが，「サイト・スペシフィック」はその特質の一つであるといえよう。「場の特殊性」すなわち「現場性」へのこだわりは，「contemporary」の語源，「con（共有）＋ temporary（一時の）」に由来する「瞬間の共有」に通底する思想であるからだ。

紀要論文