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https://doi.org/10.24546/81012664
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2025-06-01
18:13 集計
)
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説明
81012664 (fulltext)
pdf
1.54 MB
65
メタデータ
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メタデータID
81012664
アクセス権
open access
出版タイプ
Version of Record
タイトル
Landscape and Self in Kazuo Ishiguro’s A Pale View of Hills
著者
著者ID
A1105
研究者ID
1000090212224
KUID
https://kuid-rm-web.ofc.kobe-u.ac.jp/search/detail?systemId=4587d239eb42431c520e17560c007669
著者名
Matsuya, Rie
松家, 理恵
マツヤ, リエ
所属機関名
国際文化学研究科
言語
English (英語)
収録物名
国際文化学研究 : 神戸大学大学院国際文化学研究科紀要
巻(号)
55
ページ
169-186
出版者
神戸大学大学院国際文化学研究科
刊行日
2021-03
公開日
2021-03-31
抄録
カズオ・イシグロの小説において風景は、語り手-主人公の感情と切り離しがたく結びついており、その意味で作者自身が言うように「想像の風景」と言える。本稿は、イシグロの第一作『遠い山なみの眺め』を取り上げ、そこに描かれた風景を語り手の内面を映す鏡として分析する。この作品では、自死を遂げた娘に対する罪の意識を抱きながらも、過去と向き合うことを避けてきた語り手が、戦後の長崎で娘を妊娠中に出会った母娘との交流を回想しつつ、結果的に自己自身の隠蔽された記憶を蘇らせる姿が描かれている。語り手の物語は、主人公の住むアパートに隣接する荒涼とした空き地の広がりとその傍らを流れる川、そして対岸の暗い森で構成された、暗く、不吉で、恐ろしい風景の中で展開する。そこには死(とりわけ子殺し)のイメージがつきまとい、語り手の記憶の暗部を映しだす。その一方で、主人公がアパートの一室から眺める遠い山なみには、彼女の夢、別世界への憧れが投影されている。その夢は、イギリス人と再婚し娘を連れて渡ったイングランドの美しい田舎の風景の中に実現したとも言えるが、そこにはピクチャレスクな風景が孕む欺瞞性が潜んでおり、亡き娘の気配におびえ、安らかな眠りを奪われた現在の彼女は、他者の物語に仮託して己自身の過去を物語らざるをえないのである。
キーワード
Kazuo Ishiguro
A Pale View of Hills
landscape
contemporary British novel
カズオ・イシグロ
『遠い山なみの眺め』
風景
現代イギリス小説
カテゴリ
国際文化学研究科
国際文化学研究 : 神戸大学大学院国際文化学研究科紀要
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55号(2021-03)
紀要論文
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資源タイプ
departmental bulletin paper
ISSN
1340-5217
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